連日都心にいる必要があり、
漫画喫茶に通い詰めていた頃に読んでいた漫画が幾つかある。
その中でも印象的なのが「ドロヘドロ」
未完の作品なのだが、無料サイトで5話までは見れるようなので先ずは一読。
一見してグロテスク
「魔法使いの世界」から来た魔法使いによって、頭を爬虫類に変えられ、記憶を失った男、カイマン。そしてその友人、ニカイドウ。カイマンの口の中には謎の男が存在している。カイマンは自分の頭を元に戻すために、そして記憶を取り戻すためにニカイドウと共に「ホール」にやって来る魔法使いを狩っていく。彼は何者なのか、なぜ記憶がないのか、口の中の男は誰なのか。それはまだ……混沌の中。それが……ドロヘドロ!
いわゆる厨二病真っ最中の頃にはグロテスクなものはグロテスクなほど良い、凄いというような感性もあったものだけれど
最近は全くもってそんな嗜好もなくて、
どちらかというとゲロゲロ来そうなくらいなんだけど、ドロヘドロは基本的にグロい。
主人公が先ずグロい。
でもついつい、見始めたら止まらなくって最後の最後まで読んでしまったのだけれど
何とまだ未完の作品だったと知り、嬉しいような勿体ぶられたような気持ちになったまま
今に至る。どこまで見たんだろう、何なら頭から全部読みたいぐらいには記憶が…
という危うさなのでこの機会にブログに残しておこうという算段です。
不思議な魅力のある作品
グロテスクを売りにしてるかしてないかでいえば、間違いなくそのグロテスクさは売りなんだけど
読み進めれば読み進むだけ、どんなグロテスクなキャラクターも愛くるしく思えてくるのがドロヘドロ。
台詞回しや空気感など、独特な緩さを孕んだまま進行して
かと思えばそれを途端に遮るようにシリアスなシーンがカットインする
この緩急が何とも言えない魅力の1つなんだと思う。
勿論それを描き分けるような画力というかセンスというかが、
趣味程度にでもイラストレーションをする僕にはたまらなく刺激的だし憧れる。素晴らしい。
作者さんのお名前
林田 球さんと仰るのだけれど、このお名前が一説にはある昔のゲームソフトから取られていると聞いて
個人的にはとっても嬉しい驚きだった。
そのゲームを知ってる人は少ないのかも知れないが「リンダキューブ(アゲイン)」という。りんだ、きゅう、ということでしょうね
「俺の屍を越えてゆけ」というゲームがまた同じチームによる作品だそうなんだけど、これはついこないだリメイクされたりもしているから知ってる方は多いかも知れない。
中学の頃はとても仲の良かったお絵描き仲間の友人(彼はいま本格的に絵で仕事をしている)が教えてくれてちょこっとやったことがあるんだけど、
それもまたグロテスク×緩さを保つ妙な魅力のあるゲームだった。
そしてやっぱりイラストレーションが素敵で、アニメ版「AKIRA」なんかにも携わられた田中達之氏が関わっていたのだけれど、田中さんについてはまた別で書きたい。
そうなれば合点が行くところがそこかしこ
内容としてはいきなり地球が滅ぶ前提に話が進んでいくのだけれど…
リンダキューブの物語の舞台はネオ・ケニアと呼ばれる地球によく似た惑星である。惑星ネオ・ケニアは8年後、回避することが不可能な巨大隕石の衝突に見舞われ、壊滅的なダメージを受けることとなる。この星に住む主人公ケンは、恋人であるリンダと共に、ネオ・ケニアが壊滅するまでの8年の間に、できるだけたくさんの動物のつがいを収集し、箱舟と呼ばれる宇宙船と共にこの星から脱出することとなる。
地球のあちこちを回って色んな生き物のツガイを見つけていわゆる「ノアの箱舟のようなもの」に保管していくというもの。
その生き物たちは僕らも知る「イヌ」や「サル」はたまた「クジラ」などなのだが、一見して別物。
検索で「リンダキューブ 動物 画像」とか調べたら直ぐ出てくると思うけど、中学生が例えばこれを描いていたら新任教師などは「気持ち悪い」と思うのかも知れないなというような絵である。(故に惹かれた?)
主人公とヒロインは人間代表のツガイで(彼らは普通)、その緊急事態にも関わらず、というか緊急事態故になのか
とんでもない事件や人間がどんどん現れる。ある意味中学生時代には食い付きやすい内容だったような気もするのだが
僕は高難易度ゲームには速攻、音を上げるタイプだったので触りぐらいで断念した←
しかも難易度は選べるもので、僕が音を上げたのは最低ランクのものだったと思うのだけれど
同じストーリの中にありながらパラレルワールド的にランク毎にまた違った凄惨な事件が起こる。これがまーどれも凄かった…
ドラゴンボール育ちの僕にはキツかった。
予期せず
ドロヘドロとリンダキューブと両方に触れてしまったけど
どちらもにわか仕込みなのでこの文字数を稼ぐには丁度良かったのかも知れない()。
新刊が出ているのかはわからないがそろそろ理由をつけてでも漫画喫茶に行きたいなと思う次第。「アイアムアヒーロー」も完結したというし(これもグロいのにうっかりハマった)。
リンダキューブをやった頃のその辛さを思い出したら、その当時ありがちだった心境を思い出したので書いておくと、
(気色悪いかも知れないが)僕はゲームにせよ漫画にせよヒロインを自分の好きな人と重ねる癖があったので
ヒロインが大変な目に合うと自分の心がねじり切られるような気持ちになる節があった。ベルセルクとかもキツかった…
ゲームでいうならバハムートラグーンというゲームがキツかったのだが…これはプレイした方にはピンとくるだろうか。
その影響、というか教訓を多大に受け過ぎた為と、単純に自信のなさ故に、過度な束縛野郎になっていたりもしたことまで思い出したので
鬱になりました(今)。
こんなもんにしておきます。
グロテスクな作品やエロティックな作品には、たまーにそういう描写を駆使してでしか表現出来ない心理みたいなものがあるから
侮れませんよねぇ。ヒロインには下手に感情移入しないようにしなくちゃいけませんけど