季節というのは儚くも印象的に過ぎ去っていき
心は追い付けないながらも、愛しさにまた来年、来年と楽しみのシミを残されて離されていく。
ウチの親父
ウチの親父は定年以後、しばしば地球を眺めています。
というと大げさかも知れませんが、元々草花を育てるのが好きな人ではありましたが、勤続何十年とやってきたことの反動もあるのか
毎日のように車に頼らず出歩いて隣町や山へ行き、写真を撮ったり仲間たちと語らったり呑んだり、ときには現役の兄を経理として手伝ったりと
大学生よりも活き活きと日々を過ごしているように感じます。
そんな親父からは、自慢ともお裾分けともとれる四季折々の写真が、家族のグループラインを通じて届けられます。
転載担当
いや勝手にやってますけども、親父から届けられた四季を切り取ったようなそれは
現代人がうっかり忘れてしまいがちな心の拠り所というか
美を尊ぶ稀有な生き物である人間こそ目を向けて愛でるべきようなものを気付かせてくれます。
そう思い、僕はそれをツイッターなりに転載して「まだ間に合う!」というような気持ちで世間を催促するわけです
写真は飽くまで呼び水、目の当たりにするのがいいに決まってますからね。
6月は
梅雨。ウキウキはしない雨季。
ジューンブライドという側面もありながら、五月病覚めやらぬ、一般的にはしっとりとした時期です。
そんな6月に見られる地球の神秘「蛍」
これはどうにもどこかしこにも現れるわけではないようですが、ちょっと遠出してでも、目の当たりにする価値はあるのかなと僕は思っています。
現代ともなれば光なんて珍しくもなんともないのですが、
自律した生命体が光を放ち、ランダム且つ繊細に眼前を行き来する様は神秘的という言葉がぴったりで
その光の色もまた、実に優しい色をしていますし
彼らに出遭いたいがために凝らす神経や空間には、喧騒に慣れた耳や時間感覚にも真新しい瞬間があるかと思います。
お金では買えない
例えば似たようなギミックのロボットを所有するだとか、蛍そのものを捕獲するだとか
そういう必然性では感じ得ない貴さが、自然で遭う彼らにはあると思います。
話に、それは繁殖行動の一環とも聞きますから、言ってしまえば1つのラブストーリーを目撃するようなもの。
美しさが過ぎますね。
ああ、これだけ煽りましたが、おわかりの通り彼らは生物ですので
飽くまで邪魔をせぬようにこちらもひっそりと覗かせてもらう、という気概をお忘れなく。