僕はアニメを見る。
「今期は何が面白いかね」そんな会話を三ヶ月ごとに交わすようになったのは、
前のバイト先での影響というか、初めてお会いする方とグルーヴをもって働くことが必須であったので、会話の切り口を探る意味での癖からである。(アニメとバンドの話をしていれば大概当たった)
心ここにあらず
ワンクールの間に幾つもの作品を追いかけるのだが、心ここにあらずで見ることも少なくはなくて
録画の鑑賞中の殆どがながら見である。なのでキャラの名前などは殆ど覚えられていない。言ってしまえば、ニワカである
そうなると、もはや自分自身からくる興味なのか、なのか世間話の調達なのかがわからないくらいにはなっているが
眠れない夜の続く僕などには、とても良いお供であることは間違いない。
今期は不作
そんな会話もあったりするが、
それはそれで心地の悪いものではない、というのがこの記事のタイトルの指す所。
楽しみで楽しみで仕方ない作品があると「口がその口」になってしまったりして、その他の作品を受け付けない心が出来上がったりする。
これはなかなかに強固なもので、即ち退屈や寂しさを生み出すものでもある。
「楽しみ」というのはエネルギーであるから、いいのか悪いのか、というところではあるが
それに振り回されてしまえばなかなかに鬱陶しいことにもなる。
アニメは比喩に使っているにすぎない。
いま僕は狂おしいほどの恋心がない時期にいるので、自身の歴史の上で言えばとても安定している(当事者比)。
欲しいものも特にないし、夢も希望もない()。
これは悲観すべき事態なのかも知れないなと思うこともあるけれど
この考察を経過して、これはこれで大事にすべき時間でもあるなぁと感じた。
いざ恋をしてしまえば、その人のことしか考えられなくなってしまう人なので
それはそれで面倒だなぁと思う三十路の春、終わり。