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ミックスジュースとミュージックチューズ

森 壯太 2017/06/26
ミックスジュースとミュージックチューズ

深夜、彼女と合流した僕は

「焼き鳥が食べたい」そう呻く彼女に連れられ○貴族に行きました。

居酒屋では先ずソフトドリンクを探すことになるのですが、この日目に留まったのはミックスジュース。

好きなものはミックスジュースです

これは僕の「好きなものはBOSSオレです、または甘口カレーライスです」に対しアマオトのぱぴさんが自己のプロフィールに加えた要文だが、

ミックスジュースがこんなに美味いとは迂闊だった。めっちゃ美味しかった。

バナナ風味とミルキィな味わいが程よく、人工甘味料的な甘さが実に悪魔的であった。

そんな甘いお菓子のような飲み物が入ったジョッキを片手に、

酔っ払って熱の入った弁をふるい始めたのは、仕事終わりの疲れた目をしながらビールを注ぐ彼女ではなく僕だった。

バンドマンが「彼女」について呟く

「ん?それがどうかしたの?」と聞こえてきそうだ

彼女ぐらい、彼氏ぐらいいる事が現代社会に於いては決して珍しくはないじゃない。

しかもバンドマンみたいな人種なら、どうせ女遊びしてるんでしょう?とか

それぐらい当然に不純異性交遊を行われていると勘繰られているようなところの人間なのだから

「何を今更」といった事実なのだが、

それを公然と伝えるということは、インディーズ界隈ではあんまりポピュラーな風潮ではないように思う。

そんな中僕は「彼女が出来ました」という記事を書いてまで公表をさせて貰ったんですが

いざ、自分で実践してみると「あれ?大した話じゃないよなぁ」という感覚であるし、

当然のように、お客さん方の反応も普通である。the 普通。

まぁ僕がそんな人気者でない、というところも勿論あるのだけれど、いや、そりゃそうだ。そりゃそうなのだ。という顛末。

確信にいる

わかりきっていたところではあった。ただ慣習に従っていただけに過ぎない。「そうだから、そうなのだ」という

皆が皆、皆の当たり前に沿って行動しているに過ぎない。

とはいえ「彼女と惚けてるようなやつの生っちょろい歌きけっかよ」そんな風にライブをしても耳を傾けて頂けない機会が今後あるかも知れないが、

散々恋愛の素晴らしさや辛さを実感とし伝えてきた自分からするとこれもまた「今更?」という感じであるし

その不可思議な「見て見ぬ振り」はいつまで続けられていくのだろう、といった感じである。

それをようやく突破した感じだ。今後は別れがあろうと、はたまた発展があろうとちゃんと、

とはいえインストグラマーはママさんブロガーのようにはいかないまでも、友人らと同じように普通に会話にしていきたい。

で、だ

兼ねてからこれは僕の念願であった。単純に彼女に恵まれなかった、という空白の時間と

以前の彼女さんは、同業者であったことから発表するに出来なかったというところからこの6年近くは「バンドマンのルール()」の通りに過ごすほかなかった。

しかし、誠心誠意。自分の腹を割って、自分の経験を通して、言葉や想いを伝えたいと考えたときには

そういう小さな、現状との違和感がとっても邪魔になる。

「彼女もいないくせに」「ロクな仕事もしないくせに」そんな風に思われてしまえば、苦労や困難を経ようぜ、というような歌を

同じ目線から”こちらは”放っているつもりでも、届かなかったりするのではないか

そんな風に思ってしまう僕だから、そういう極日常の側面をひた隠していては、渾身の閃きなどまで隠してしまわなければならなくなる。

それはつまらない。

烏滸がましいのは承知の助

烏滸がましいのなんて、歌を書いて説教垂れるような人間なのだから今に始まった事ではない。

僕が以前ちょっとだけやっていたバンドを始めたときに強く思ったこと、しかし解決案を提示することも、やり遂げられもしなかったことがある。

バンドマンのお客さんは男性メンバーには女性が、女性メンバーには男性がつきやすい。それはどんなブ男だろうがブスだろうが、基本的には変わらないと思う(例外は勿論ある)

おそらくは、演者なんてのは狙ってか狙わずでかは不明ながら、勝手に明け透けなことを宣い始めるものだし、

それ(異性)を堂々と観察できるという機会も面白いのだろうと思う。

異性のことなんてのはどの生き物も、結局は想像の範疇を超えられないと苦悶するものだと思うのだけど、

それでもその人達の喜びを、助長増長してあげるにはどうしたらいいだろうと考え続けるほかないのが、娯楽産業たるところ、コンテンツたる自分だと思ってきた。

そしてそれを考えていると到達する答えはいつも1つだった。

ライブに来るのをやめてみたらどうか

実に本末転倒。でもいつも、ここに行き着く。

こちらもあちらもが幸せになる方法を模索したいところだが、それこそ強欲、烏滸がましい話の極みである。

僕がお客さんとして、ライブハウスに足を運ばないという要素は強いのかも知れない。でも、

やっぱりライブハウスに費やす時間、お金をもっと「自分のために使ってもらう」ということでしか、その人の究極の喜びには至らないのではないのかと思ってしまう。

「一度会ったーら友達で♪まーいにち会ったら兄弟さ♪」といった名言もあるわけだが、

何度も何度もお会いする方々とライブの後のお話をしたり、ツイッターでお話をさせてもらいながら

たとえば気分がすぐれない、調子が悪いなどという話題になり、相談を受けたとしたら「じゃあライブにおいでよ」とは先ず思わない。

音楽は飽くまでサポート。助長の位置にいると思うから、それをど真ん中に持ってきてしまっては元も子もないというか

私生活のお話を聞いていると、問題点として算出されるのが「ライブに来ていること」だったりするから

その話題は避けては通れぬところだった。

恋をしようぜ

家族に頼る、ということが必ずしも正解ではないのだな、というのは世の悲惨なニュースや直接の証言、言伝に習えば気付くことで

かといって「恋をすること」を、漠然と無責任に肯定しオススメしてサルのような心ないヤツに当たってしまう、そんなアウトオブコントロール的なところで、

人間不信や疑心暗鬼を捗らせてしまってはその先の幸福は望めない。そして次へ臨めない。でもやっぱり外へ外へ可能性を感じられるのがオトナのいいところだ。

ライブハウスという場所ですら、色んな考えの奴がいるし、いていいと思うのだけど

少なくとも自分のところに来てくれた方には「人間捨てたもんじゃねぇな」とか思ってもらいたい。

それが出来たら御の字だし、それ以上も以下もないなって思うから、ライブの後のお話の時間は絶え間なく満遍なく(←これ重要)コミュニケーションをとりたい。

それでも足りなそうならツイキャスでもって思う。

そんな常軌を逸したようなことをしている内に、物珍しくて「なら森さんがいい」と感じてしまう方も、恥ずかしながら少なくはない。

僕は他よりは赤裸々にものを語る方ではあるけれど、それでもまだまだ自分をキレイに見せ掛けている自覚があるから、騙されちゃあいけない。

僕よりも優れた抱擁力を持つ男や、人間なんて本当に幾らでもいる

そういうことじゃないんだよってことを、今「彼女がいます」という事実を提示し、ある種”盾にした(きっと語弊あるけど彼女は理解してくれていると信じている)”上で実行していくことで、

更に明確に伝えていける気がしている。

改めて恋をしようぜ

嫌われるかも知れない、そんなリスクを感じながらも勇敢に立ち向かわなきゃならない入り口があって

その先には途方もない時間があるのだけれど

それでも僕の拙い思考力では、それ以外の未来を健やかに築いていく術が見つからない。

「バンドマンだってライブハウスに入り浸っているのだからこちらもそうしながら伴侶を見つけることは可能」と言われそうだが

極個人的観点からして、バンドマン達の彼女(彼氏)というのは得てして普通ではない。とんでもない抱擁力を持しているか、とんでもないメンヘラか、とんでもない物好きか依存かのどれかかと思う(殆どの人がハマりますね)

どうにせよ普通ではない対応をしてくれているからこそ、成り立つ関係が多いように思うわけです。

バンドマンのアホみたいなスケジュール、行動に理解を持ってくれる、優先してくれるような奇特さ、それでようやく保てる関係なので

お客さんであるあなたが「ライブを見に行きたい」という理由をもってして伴侶に理解を求めるよりは、易い(ずるい)ようにも感じます。

なのでバンドマンが頑張っている(ように見える)のは見えぬ周囲の助力あってのことが多かったりもする、という判断で幾らかマイナスして計算するぐらいの評価をし

是非とも自分の幸せの構築の為にももっと時間を割いて欲しい、という余計なお世話、願いが僕にはあるんだよ、と

そんな話を焼鳥を喰いたいがために立ち寄った鳥貴族で聞かされている僕の彼女も然り、

奇特な人の1人なんだろうなと思う次第です。

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