昨夜は友人でもあるSONG ORDER主催、新譜の発売に伴ってのイベントに顔を出してきた。
イベント名は「THXSING」有難うを意味するthanksと歌うことを意味するsingを併せた造語である。
久しぶりのSONG ORDER
かつては毎週のように一緒にライブをしていた彼らとも、何だか疎遠にすらなったような心境があったが、
よく考えてみればほんの半年足らず。大げさな感覚なのだと気づくのだけれど
もはやバンドマンとしては崩れている俺なんかには興味はないかも知れないな、と思ってしまうのが僕の常だから
事前にボーカルのマオと飯を食べるなり、ドラムのペイちんとLINEのやり取りをしたことは安心感があった。
懸命に足掻く姿があった
場所は上野音横丁。小さめの箱で、如何にもライブハウス、という印象がある
この日の音もアンプからドラムからそのまま聴こえてきているんじゃないか、というような生々しい音が聴こえてきていて
良くも悪くも、出たものしか出ない、出せるものしか出せないようなステージが行われていると感じた。
ベースの抑揚、ギターのミスタッチ、ボーカルの息遣いにドラムのアクセント
本人たちの感情、バイオリズムというのかが、手に取るようにわかるようで、
むず痒くも気恥ずかしく、面と向かっているのにも関わらず、しきりに僕はステージの後ろから心配そうに眺めているような心境に陥った。
彼らに限ってかも知れないが、終始他人事ではなかったな。
憶測に過ぎない
思い上がりかも知れないな、というような斥力も感じながら
彼ら一人一人の表情から何を考えてその一節一節に音を捩じ込んでいるのかを考えて考えていた。
そうするとまたうっかり観客席には馴染めずに腕を組んでしまっていて
ああ、せっかく来たのに、あいつらの渾身の「楽しいでしょ?」を受け取れないなんて酷い奴だよって、
悶々としていたんだけど最後
アンコールにやってくれた「その手に愛を」で向こうからこじ開けてくれた。
この曲は僕がいつかマオの代わりに歌った曲で、特別思い入れがあると言っていい曲だった。
腕を組んでる俺を見たら、マオなら悔しがりそうなもんだなと思いつつも
さっきから書いてる心境に加えて、とあるトラブル?にあっていためちょっと心が乱れていた。
なのであの曲が来たときはほんとに心が浄化、昇天するような気持ちになった。有難う。
有難うを歌う
その気持ちを、伝えよう伝えよう。濁りなく、淀みなく伝えよう。
そういう責任感というか肩の荷というかがとても感じられたのが昨日のライブだったなと思う。
それが翼のようにも見えたし、憑依霊のようにも見えた。
率直に、もっともっと彼らが奔放に身勝手に構え過ぎず楽しんでいるようなものを観たいなって
イチ友人として思った昨日でした。