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僕がかつてのアルバイトに学び、ライブに応用していること。

森 壯太 2017/07/30
僕がかつてのアルバイトに学び、ライブに応用していること。

プライベートは最大でも自分含み4人での行動ぐらいに留めたい(バンドは別)、

10人とかになったらもう「俺、要らなくない?」ってなっちゃう森 壯太です。

団体行動

団体行動って面倒。それは相変わらずそう思うんですが、

こと仕事に於いては燃えてくるものがあります。

あんまり音楽活動を”仕事”に分類したくはないのですが、今回は一緒くたにして話してみたいと思います。

ライブと団体行動(仕事)は似ている。

僕の場合

このブログでは何度かお話しているんですが、僕はかつてコンサートにおけるステージ設営や撤去作業の末端。

いわゆる「アルバイトさん」「お手伝いさん」という配置に従事して暮らしていました。

簡単に言うと各セクションの雑用です。鉄骨を運んで組んでのステージ設営、大道具、照明、音響、映像、電源などなどから椅子、チラシ、柵運びなど。拘束時間の中では何をやらされても文句の言えないような

まぁ体感してみると「奴隷」のような気持ちに先ずなるかも知れませんね。会社によっては方針からしてまさにそんな感じです。僕は抗い続けるタイプでしたけど

僕は僕の人生をもってしか語れませんので、この仕事を例えに使おうと思うのですが、

ステージ設営は小さいものでも10人から20人、スタジアムクラスともなれば何日間にも及び、ステージ周りだけで毎日100や200人の人足を用して行われます。

勿論大きくなればなるだけ、各所に隊をまとめるリーダーが細かく配置されるもの(他現場との兼ね合いもあり、殆ど間に合わせ)ですが、

そうなってくると流石に全員が全員顔見知り、という状況はなくなってきます(いわゆる派遣アルバイトが主です)。

これはまさに、ライブハウスと同じじゃないでしょうかね。日々人が入れ替わり、取り持つような空間。

信頼なんてもってのほか。しかしだからこそ、それに似たようなものを「その日のうちに」

出来るなら「朝の挨拶のうちに」でも植え付けてしまいたいものなんです。

というのも作業が始まってしまうと、でかい会場なら人によっては二度と会うことはないぐらいにほうぼうに散り散りになりますから

ここに命をかける必要があります。ライブでいうならSE、もしくは楽曲のイントロですね。

つかみはオッケー

朝の挨拶、朝礼。これはいわばライブの1曲目。ここでお客さんの心を掴めたら、そのあとの4曲はより響くものになるはず。

短けりゃ25分とかで終わるライブの時間。叶うなら事前に整えたい色々。ツイッターだろうが物販時間だろうが、それをしておきたいものだと僕は考えるわけですが、

またステージ設営のときの話に戻すと

作業に入る前には、ステージ設営に於ける注意事項や、心構えを出来るだけ伝授することが大事だったりします。

現場ではいつもいつも劣悪な環境に追いやられる立場にある末端の人足達ですので、

上の連中やクライアントはそこら辺の話がわかってませんで、前説の時間や、なんなら荷物の置き場すら用意されていないこともザラ。

これはライブハウスに置き換えるなら、お客さんのそのときの気分も御構い無しに怒鳴り散らすタイプのバンドマンの煽りに近いと僕は考えます。

仕事で疲れてようやく降り立った地下で、突然さっきまで牛丼屋で飯食ってのんびりしてたり、楽屋でスマホゲームに執心してたような奴らに「おい手ェアゲロォォオ」だとか「ノリ悪りぃなぁぁあ」とか言われるなんて

まぁ僕なら耐えられないし、不条理だなぁって思うわけです。

ステージ設営も同じで、作業に入った途端、突然さっきまで人見知りをしていたような、電車で会えば「すみません」とか言い合ってそうな他人(プロスタッフ)から「おいバイト!!」とか「返事しろ!!」とか言われます。

そこでスタッフとバイト、お互いがすれ違わない為の前説の時間が大事なんです。

せっかくなので音楽というツールを前面にだすなら、

先ずは音で心を惹きつけることができれば、それがスムーズだし、何より望ましいですよね。

どういう生き物かを予め伝える

「事情がある」というのは、常連にはわかることでも

外から途中参加したような人間には「は?」と言いたくなるような切り口の場面がある。

それは恐らく皆さんの仕事場にもあるかと思います。新人さんに上司の癇癪を説明するなら「ああいう人だから。悪気はないのよ。」みたいな言い回しになるかと思いますが

ステージ設営に置き換えるなら「スタッフさんは時間に追われている」「ツアー中で、今日も朝まで撤去作業をしてて眠い」「余裕がない」など

それに理解があるだけで、知らずに対応していたときは「なんだこいつ」「不条理が過ぎる」「二度とやりたくない」「むかつく」と思っていたようなことも

「可哀想」「助けてあげたい」「必死なんだな」と、労りすら覚えられるようになります。

しかしこれはライブに於いてはあんまりいい傾向ではない。

クソみたいなライブをしていても、事情があるから、と常連のお客さんが甘やかせばそのバンドを取り巻く環境、将来性に、陰りが見えることもありますから

そこを弁えているようなポーズは見せておいた方がいいのかなぁとは思います。

とはいえ、目先の人気だけであるならば、こういう人情に訴えるようなプロモーションも常套手段であったりはするし

僕個人としては人間らしい、生暖かい関係性で好みなんですけどね。

転じて

話を戻しますが、新人スタッフの暴走=若手のライブ作りのチカラワザ感なんてものは

慣れてくると、特別テンパっているのがわかるので、ステージ設営なら会場特有の導線や、別会場での段取りを思い出して、より良い提案なんかも話せたりすると

上手くすれば、イチ人対人として信頼関係を築き、相対することとなり、言葉が通じるようになります。

ライブなら、楽しそうに見せてあげたり、場合によっては「楽しくない」「ノレない」態度をとってみせることでハッとさせることもあるのだろうと思います。それは成長への糧です。

酷いのは、上に挟まれ、僕らのような奴隷を「うまく使え」と指示された新人のスタッフさん。もしくは、

ハコのブッキングマネージャー、または先輩バンドマンによる雑なアドバイスで、言いなりになっている新人バンドマン。これはもう暴走しています。

彼らは本来臆病なのか、耳障りの悪い尖った言葉を使って相手を威嚇してきがちなんですが、的を射ていないことが多かったりします。ヤンキーのやっとることと同じです。

マズイとこに入っている奴は、初めて人の上に立って気持ち良いのか、てんで的外れな指示を出して無駄に体力を削って来たりしますから、

そこは冷静に対話をして、先ず何をしたいのか聞き取ってあげることが大事だったりします。魔法が解けると突然敬語になったりするのでわかりやすいです。

統率のとれていない単発(ツアーイベントじゃない)現場はギクシャクしていたりして、

尚且つ監督不在だったときには、セクション同士で牽制しあったりしててこじれているので、その狭間で振り回されたら大変ですね。

ギクシャクしてるバンドも多いですから。目を合わせない。相手の音を聞かない。バンドメンバー同士の事情なんて知らねーよ。って奴です。

イベント全体でいうならば、バンドごと、互いのライブを見ていないがために、言うことや信念がマチマチで、すれ違っているから聞いてる頭がこんがらがり、気持ち悪い感じになったりもします。

否定するにせよ、提案するにせよ、尊重した言い回しや筋を立てる必要があるかと思うので、ただ数合わせで呼ばれたバンドなんかが混ざってるとそんな感じになりがち。

イベントの意義やテーマが一貫したものであればあるほど、1日通していいものになりますから、そうありたいものですし、

僕がイベントを組むときには、そこらへんの説明はバンドの代表者に委ねて流すよりは、演者一人一人のみならず、叶うならスタッフ一人一人にまで確実に説明文や信念を伝えたいところです。

仲悪いにしても、せめて同じバンド内ぐらいは意思疎通なり先導者定めるぐらいしとけよ!って思ったりします。

と!

この後も話が続くのですが少し長くなりそうなのでまた明日。

「団体行動は、いわばジャムセッションだ。」に続きます。

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